猫が好きで、見かけるとすぐに近づきたくなる人よりも、あまり積極的に構わない人のほうが、なぜか猫に好かれている。
そんな場面を見たことはありませんか?
私もかなりの猫好きという自覚がありますが、実家の猫にはなぜか疎ましく思われています。
大好きな猫に「好かれたいし、安心できる人だと感じてほしい」と考えている猫好きさんは、きっと多いはずです。
実は、猫に好かれやすい人に共通しているのは、猫との距離を無理に縮めず、触れ合うかどうかを猫自身に選ばせられることです。
今回は、猫に安心してもらうために意識したい3つの接し方をご紹介します。
1.急に近づかず、猫から来るのを待てる
猫は急に距離を詰められるとびっくりしてしまいます。
人間でも初対面の人に急に近づかれると身構えてしまうので、当たり前の反応といえるかもしれませんね、
猫が好きだと、初対面の猫を見つけ近づいて顔をのぞき込んだり、すぐに手を伸ばしたりしたくなるかもしれません。
しかし、猫の立場からすると、自分より大きな人間が正面から近づいてくることは、圧迫感や警戒につながる場合があります。特に、人に慣れていない猫や怖がりな猫は、逃げ道がないと感じることで、警戒心を強めてしまう可能性があります。
猫と仲良くなりたいときは、まずは少し離れた場所で静かに待つことに徹します。
体を真正面に向けず、少し横向きになる、姿勢を低くする、大きな声を出さず猫に与えるプレッシャーを少しでも少なくしてあげましょう。
猫が興味を示して近づいてきたら、猫が自分から確認できる位置に、手を低く静かに差し出します。猫がにおいを嗅いだり、自分から頬や頭をこすりつけたりするのを待ちましょう。
猫から自分に触れてくれるまでは、猫に触らないことが、猫の安心感に繋がります。
すぐに猫と仲良くなれなかったとしても、猫が自分に心を許してくれるまでは焦らず待つことが大切です。
2.じっと見つめず、ゆっくりした動きで接する
人は、興味のある相手を目で追ったり、顔を見ながら話しかけることが、好意や関心の表れになることがあります。
しかし、長時間じっと見つめ続けたり目でおったりすることは、猫によっては、警戒や圧力として受け取る場合があります。
飼い猫の中には目を合わせて好意を伝えてくれる猫もいるため『猫と目を合わせてはいけない』と断定することはできませんが、猫によっては『目が合っている』という行動そのものが威圧的に受け取ってしまう場合があります。
初対面の猫や緊張している猫を、正面から見つめ続けるのは避けたほうがよいでしょう。
猫を意識しながらも、視線の端で動きを捉えるくらいの接し方が自然です。
また、視線だけではなく動きにも気をつけましょう。
急に立ち上がる、頭の上から手を伸ばす、大きな声を出すといった行動は、猫を驚かせて警戒されてしまうことがあります。
猫の近くでは、手や体をゆっくり動かしましょう。猫がこちらの存在や動きを確認できるようにすることで、何をされるか分からない不安を減らしやすくなります。
重要なのは、ただ動きを遅くすることではなく、猫にとって「次の行動を予測しやすい人」になることです。
3.抱っこや触れ合いを無理強いせず、やめどきを守れる
猫が自分から近づいてきたら、触ってもよいサインに見えるかもしれません。
猫が好きだと、せっかく近づいてきてくれたチャンスを逃さず、たくさん撫でたり抱っこをしたり、猫吸いをしたくなるかもしれません。
しかし、近づいてきた目的が、必ずしも『構ってほしいから』とは限りません。
においを確認したいだけのこともあれば、そばに座りたいだけのこともあります。
猫が近くにいるからといって、猫が人間のしたいことをさせてくれるとは限りません。
猫を撫でるときは、最初から長時間触り続けず、頭や頬の周辺を数回撫でたところで一度手を止めます。
猫がもう一度手に頭を寄せる、頬をこすりつける、その場に残って触れ合いを求めるといった反応を見せたら、再び短く撫でます。
猫を撫でている途中でも猫が撫でられることを嫌がる仕草を見せたらすぐに手を止めましょう。
この「続けるかどうかを猫に選んでもらう」流れを繰り返すことで、触れ合いが一方的になりにくくなります。
猫が安心できる人は「猫に選ばせる」のが上手
猫に安心してもらうために大切なのは、特別なテクニックよりも、猫の選択を尊重することです。
急に近づかない。じっと見つめ続けない。嫌がる触れ合いを続けない。
こうした接し方を積み重ねることで、猫は少しずつ「この人は無理なことをしない」「そばにいても大丈夫」と学んでいきます。
猫が近づいてくるのを待つことは、何もしないことではありません。猫の気持ちを尊重し、安心できる時間を渡すことも、大切なコミュニケーションです。
私も実家の猫に好かれようと、つい積極的に構おうとしてしまいます。しかし、猫に好かれたいときほど、一歩近づくのではなく、猫が一歩近づける余白を残すことが大切なのかもしれません。
すぐに距離が縮まらなくても焦らず、その猫なりのペースで関係を育てていきましょう。


